守屋友樹さんが「トーチカプロジェクト」を行いました
2024年5月13日
旧日本軍が第2次世界大戦末期に建てたトーチカ。アメリカ軍の上陸に備えるための防衛陣地として建造され、現在も北海道東沿岸部の原野や海岸に点在しています。写真家の守屋友樹さんは、これらトーチカの中に入り、その窓から見える景色をピンホールカメラの原理によって写真にすることを思い立ちました。こうして2023年の秋から冬にかけて行われたのが「トーチカプロジェクト」です。トーチカの開口部をピンホールとなるよう狭め、その内部に印画紙を広げてそこに見える風景を写真として写し取りました。そこで守屋さんは「待つ時間」を感じたと言います。そこに現れた茫漠とした原野の光景は、私たちに何を語りかけるのでしょうか?作品は2024年1月と4月に北海道と京都で開催された守屋さんの個展で発表されました。
撮影に使われたトーチカ Photo:守屋友樹