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活動報告

「第8回上方落語若手噺家グランプリ2022」の決勝戦が開催されました
2022年9月11日

 アーツサポート関西が2015年から毎年支援をしている若手噺家さんたちの登竜門「上方落語若手噺家グランプリ」。8月23日、その第8回となるグランプリ決勝戦が、今年も天満天神繁昌亭にて、超満員となった観客席を前に、若手噺家たちが同世代の落語家の頂点をめざして熱演を披露。会場は大爆笑の渦に巻き込みこまれました。

 8月23日の決勝戦には、6月に行われた4回の予選を勝ち抜いた8名が出場。決勝には各予選で1位と2位になった計8名のほか、4回行われる予選の3位となった4名の中から審査員が選ぶ1名を加えた計9名で争われますが、今年は、1名がコロナ陽性のため残念ながら決勝に参加できず、決勝戦は、桂そうばさん、笑福亭生寿さん、露の紫さん、月亭大遊さん、桂二葉さん、桂三実さん、笑福亭智丸さん、桂りょうばさんの8名が出場して行われました。

 毎年のことながら、決勝戦のチケットは、売り出されると同時に即完売状態。若手とはいえこの舞台に向けられる熱量と、そのための準備および鍛錬は相当なもので、今回の決勝戦も、その期待を全く裏切らない、例年以上のすばらしい熱戦の一夜となりました。

 その熾烈な決勝戦を見事勝ち抜きグランプリに輝いたのは、笑福亭生寿さん。そして準グランプリに昨年と同じく桂二葉さんが選ばれました。

 生寿さんは、軽妙な語り口で聞く者を引き込む「秋刀魚芝居」で古典の神髄を披露。その芸の深さと完成度が高く評価されました。

 準優勝の二葉さんは「がまの油」で勝負。お二人とも古典落語の演目となり、新作落語の勢いの中、古典の魅力をあらためて浮かびあがらせる形に。

 生寿さんは、インタビューで「上方落語は江戸に負けない独特の面白さがある。もっとその魅力をアピールしていきたい」と述べ、会場から大きな拍手が沸き起こりました。