企画協力 現代アートの展覧会「NICE MEET TO ART2022 “En to Rin“」が開催されました
2022年8月20日
アーツサポート関西が企画協力し、過去に助成したアーティストたちの作品を展示する現代アートの展覧会「NICE MEET TO ART2022 En to Rin」が、第1期と第2期の2回に分けて、大阪ミナミ・御堂筋沿いにあるクロスホテル大阪で開催されました。
■第1期:森村誠「the Cityscape」7/14~8/3、
■第2期:小出 麻代・山本 理恵子「庭の音 / garden notes」8/7~8/21
このクロスホテル大阪さんのように、最近、大阪の企業や団体などからアーツサポート関西に対して、アーティストを紹介してほしいといったご相談をいただく機会が増えています。
第1期「the Citycape」は、森村誠さんの個展形式の展覧会。森村さんは、展覧会のDMや住宅情報誌などに掲載されている小さな地図を切り抜き、それらを膨大に集めて、そのひとつひとつを糸を使って布の上に丁寧に縫い合わせていきます。街の縮図としての刺繍。針と糸で丁寧につながれていく地図の広がりは、私たちが頭の中にイメージする都市の風景ともつながっていきます。
第2期「庭の音 / garden notes」は、アーティストの小出麻代さんと山本理恵子さんの2人展。小出さんは、うつろいゆく人の視覚や光の反射などのアンビエントな作用を介して「その場」に人々の意識をつなぎとめるような作品を手掛ける作家です。展示された映像作品は、小出さんが山本さんの絵画を借りて自宅の壁に飾り、一緒に生活をともにしながら、うつろいゆく日の光とともに映像にしたもの。また、二人の共同作業によって生まれた布の作品《LETTERS》は、手紙のように、2人の間で植物の葉などに見立てた布の切れを交互に行き来させながら作っていった作品です。互いに少しずつ縫い合わせる二人の「対話」は、10往復以上にもおよんだそうです。
ホテルのロビーの一角という制約のなか、第1期も第2期の展示も、とても気持ちのよい波長の幅におさまった美しい展示となりました。
今後もこの場所で、ぜひとも現代美術の作品が見られる取り組みを続けていってもらいたいと思います。