コンテンポラリーダンス・プロジェクト「移動する暮らし」
2023年3月5日
コンテンポラリーダンサーの内田結花さんが中根千枝さんとデュオで取り組むダンス作品「移動する暮らし」が、せんだいメディアテーク(仙台市)と神戸市長田区の漁港周辺を舞台にそれぞれ昨年6月と今年の2月に上演されました。「移動する暮らし」は、二人が数年かけて取り組んでいる作品で、劇場を飛び出して商店街など人々の生活の場に介入しながら演じられるもの。二人が踊るダンスは周囲の環境に作用し、また環境から影響を受けながら、移動し流転する「身体」のあり方や、場所に根差した「暮らす」ことの意味を浮かび上がらせていきます。2月に行われた神戸の公演では、 劇場から始まったダンスが、中断をはさんで場所を漁港に移して続き、最後は、観客の一人ひとりが劇場で渡された小石を海に向かって解き放ち、観客自身も作品の一部となって、意識の解放を体験しました。
『移動する暮らし』パフォーマンス風景 内田結花・中根千枝 場所:神戸市長田港付近 撮影:阪下滉成