コンテンポラリーダンサー高野裕子さんの公演「home」が開催されました
2022年9月30日
関西を拠点に活動を行うコンテンポラリーダンサーの高野裕子さんの公演「home」が、大阪・池田市にあるGULI GULIにて、8月27日と28日にかけて開催されました。
高野さんは、神戸女学院大学で舞踊を学んだ後、2010年にドイツに渡り、ドイツでダンサーとして活動。帰国後は、地元の西宮市を拠点に、さまざまなユニットにかかわりながらダンサーとして活動する一方、大阪府や西宮市の小学校と共同で子どもたちにダンスの学びに触れてもらう取り組みも積極的に行っています。
視察で観せてもらった公演は18:00開始の夜の回のもの。外気にまだ太陽の熱が感じられる窓の外の、うつろい、暮れなずむ日の光にあわせるかのように、4名のダンサーが、ときには空気に触れ、外部の音をとりこみながら、「耳をすます」「たたずむ」「待つ」といった単純な動作を繰り返します。やがて身体の動きは静かに終息していき、かすかに絞られたダウンライトに照らされた最後の一人が吐露する「ただいま」のひとことで、観客はhomeの夢想からふっと目を覚ます ― この公演はそんな形で終わります。
会場となったGULI GULIは、8年前に地元の造園会社がはじめたもの。エントランスまわりの緑の植栽のアプローチ、良質なカフェ空間、コンテンポラリーなギャラリーなど、大阪にこんな場所があったとは!とちょっと驚くほどに、細部にいたるまで上質なアートが感じられる場所でした。
GULI GULIのエントランスのアプローチ(GULI GULIのFacebookより)