トップ >活動報告

活動報告

オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ 第139回定期演奏会「アルフレッド・リード 生誕100年記念オール・リード・プログラム」が開催されました
2022年1月14日

21年度ASKが支援するオオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ 第139回定期演奏会「アルフレッド・リード 生誕100年記念オール・リード・プログラム」が、11月28日に大阪のザ・シンフォニーホールで開催されました。
オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラは、1923年(大正12年)に誕生以来『Shion(しおん)』の愛称で親しまれている日本で最も長い歴史と伝統を誇る交響吹奏楽団です。

今回の演奏会で取り上げられたアルフレッド・リードはアメリカの作曲家で、200曲以上の吹奏楽の楽曲を世に送り出し、その作品は今なお世界中で親しまれている第一人者です。日本とも大変関係が深く、1981年に東京佼成ウインドオーケストラの招きで初来日して以来、80回を超える訪日を果たし、客演指揮者としてかつて『Shion(しおん)』ともかつて演奏を行っています。そのリード生誕100年を祝し、名曲の数々が秋山和慶氏の指揮により演奏されるとあって、チケットは完売。時節柄、長らくコンサート会場に足を運ぶことのできなかったお客様も多かったのでしょう、客席からは開演を待ち望む熱気がいつも以上に感じられました。こうした期待に応えるかのように、オープニングは序曲「春の猟犬」。いきなり全合奏で弾むように疾走するリズムで始まり、観客を一気に演奏に引き込みます。2曲目はリードが長年取り組んだシェイクスピアの作品より「『ハムレット』への音楽」。一転してゆっくりと緊張感を帯びたリズムから始まり、第2、第3、第4楽章と表情を変えながら重厚な雰囲気をたたえていました。

情熱的なフラメンコ風のリズムで始まる「エル・カミーノ・レアル」は、ホルンが奏でる高揚した旋律が、木管楽器で繰り返され、情熱的なトランペットに引き継がれ、途中転調しながらラテンのリズムを響かせ、会場は一体に。

1981年に東京佼成ウインドオーケストラに招聘された際に立正佼成会から委嘱された作品「法華経からの三つの啓示」は、躍動的なリズムと、穏やかでありながら奥行のある響きが荘厳で輝かしいものでした。

華やかなファンファーレで始まる「アルメニアン・ダンス パート1」はアルメニアの民謡、舞曲をもとに作曲され、愁いを含んだ民謡の印象的な旋律が、リズムやテンポが躍動的に変化していき、疾風怒濤のごとく駆け抜けていきコンサートホールは高揚したまま終演を迎えました。

長引くコロナ禍の影響で、何事も停滞し気分の晴れない日々ですが、『Shion(しおん)』の力強い演奏は人々を鼓舞し、前を向く勇気をくれる素晴らしいもので、コンサート終了後のロビーには笑みをたたえた明るい表情のお客様が多かったことが大変印象的でした。

充実した演奏を行ったシオン・ウインド・オーケストラ

客席からの拍手に応えるオオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ

 



指揮は、同楽団の芸術顧問をつとめる秋山和慶氏

 

オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラのコンサート情報は、シオンホームページをご覧ください。