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活動報告

あべの歌舞伎 晴の会(近鉄アート館)
2015年7月31日

活動概要: 松竹の上方歌舞伎塾1期生3人による歌舞伎公演。あべのハルカスの近鉄アート館で行われた。

新作歌舞伎『浮世咄一夜仇討』左から片岡千次郎、片岡松十郎、片岡千壽
新作歌舞伎『浮世咄一夜仇討』左から片岡千次郎、片岡松十郎、片岡千壽

スタッフの視察報告:  松竹の上方歌舞伎塾1期生の片岡松十郎、片岡千壽、片岡千次郎、3人の舞台です。いずれも門閥の出でなく、自らの意思で歌舞伎役者を目指した役者で、18年目の同期です。舞台の監修は、上方歌舞伎塾で主任講師を務めていた片岡秀太郎。公演は1部が舞踊で、2部は「浮世咄一夜仇討」の構成です。「浮世咄一夜仇討」は新作歌舞伎で、上方落語の「宿屋仇」をもとに作られています。落語が原作だけに、ドタバタ劇の要素もあって、楽しく見られる舞台でした。
舞台装置は小道具として使われた3面に使える衝立ひとつだけ。これを宿屋の女中役、片岡千壽が自ら運んでセットするという演出で、2つの部屋のシーン変わりも上手く芝居の中に取り込んでいました。300席の劇場で芸達者な3人が歌舞伎を演ずる今回の試みは、ファンを楽しませる要素が十分に詰まった企画でした。(視察日 7/31)

企画担当の松原利巳さんに聞く:
Q 今回の舞台に対する3人の取り組みはいかがでしたか?
A 松竹・上方歌舞伎塾の第1期生であるお三方は、三人三様の個性をいかした息のあった取り組みで、三人だけとは思えない新しい上方歌舞伎を見事に作り上げ、第一回のあべの歌舞伎を大成功させてくれました。
Q 今回の公演の成果は?
A 門閥ではない若手歌舞伎俳優が主役を務めた新作歌舞伎は「古典を踏まえ、三面客席の劇場を生かした新しい歌舞伎を創出した」と高い評価をいただき、これからの上方歌舞伎を担う若手歌舞伎俳優たちの新しい目標の一つになったのではないかと思います。