「第7回上方落語若手噺家グランプリ2021決勝戦」が開催されました
2021年10月18日
第7回上方落語若手噺家グランプリ2021の決勝戦が、天満天神繁昌亭にて9月28日に開催されました。
毎年4月に4回の予選会を実施し、6月に決勝戦を開催する日程で行ってきた同グランプリですが、昨年より新型コロナの影響で開催時期が変更となり、昨年は12月予選、年を越した2月に決勝という日程で開催いたしました。今年は7月に予選、9月に決勝という再び変則的な日程で行うこととなりました。新型コロナにより、噺家のみなさんも高座の中止や延期などで大きな痛手を受けていますが、アーツサポート関西が支援して行われているこの上方落語若手噺家グランプリは、若手噺家のみなさんにとって重要な目標のひとつとなっており、主催者の上方落語協会でも、なんとか良い形で開催してあげたいという強い思いが込められていることを感じます。
今回の決勝戦は、予選を勝ち上がった桂九ノ一さん、月亭希遊さん、笑福亭智丸さん、笑福亭喬介さん、月亭遊真さん、桂二葉さん、桂そうばさん、桂華紋さん、桂小鯛さんの9名の競演となり、みなさん決勝戦に向けて磨きあげてきた渾身の珠玉ネタを存分に披露し、会場は爆笑につぐ爆笑となり大いに盛り上がりました。審査は在阪テレビ局のディレクターの方々らによって行われ、その結果、創作落語「落語夫婦」を演じた桂小鯛さんが見事グランプリに輝き、また準ブランプリは初の女性噺家での受賞となる「近日息子」を演じた桂二葉さんに贈られました。
お二人とも、落語に真摯に向き合い、芸を磨いていこうとする研究熱心さが随所に見て取れ、それが落語の圧倒的な表現力となって見る者の心をとらえるプロフェッショナリズムのようなものが、若いながらも卓越していると感じました。
表彰式に参加したグランプリの生みの親である寄付者の寺田千代乃氏は「毎年レベルが上がっているのを感じます。ぜひもっともっと盛り上げていきましょう!」と参加した若い噺家さんたちにエールを贈っていらっしゃいました。